平和記念都市の建設(けんせつ)において最も困難(こんなん)な事業が、土地区画整理であった。道路の拡幅(かくふく)や新設(しんせつ)には、予定地に建つ家屋の移転(いてん)が必要となる。土地所有者への換地(かんち)がなかなか決まらない、土地を持たない居住者(きょじゅうしゃ)が立ち退(の)きを拒(こば)む、などの問題から事業は難航(なんこう)。確保(かくほ)できた用地を少しずつ整地するという状態(じょうたい)が続き、道路の舗装(ほそう)は後回しとなった。