おわりに

 戦争が終わり、生き残った被爆者(ひばくしゃ)は、「体験した者にしか分からない」思い出したくもない記憶(きおく)と健康への不安を(かか)え、偏見(へんけん)や差別による苦しみや悲しみを飲み()み、乗り()えながら()らしてきました。「二度と自分と同じ思いをさせてはならない」という被爆者(ひばくしゃ)の強い思いは、逆境(ぎゃっきょう)に立ち向かって「生きる」ことで(つちか)われたのではないでしょうか。
 ここで紹介(しょうかい)した被爆者(ひばくしゃ)は十数組でしかありませんが、一人一人の生きざまを見つめ、家族の思いにふれることにより、「生きる」ことの(とうと)さを感じていただけたでしょうか。

<協力者>
佐伯敏子 佐伯卓己 杉原宣機 上原田武雄 きのこ会 吉田真由美 松田靖子
重田雅彦 広島市立中央図書館 辛亨根 駐広島大韓民国総領事館 平岡敬 安東善博
中国放送 広島大学文書館 F・J・モール 江島正子 ズルキフリ・アブドゥル・ラザク
宇高雄志 菅野義信 栾暁雨 森重昭 Ruth M. Conaway James M. Musick
Ralph D. Neal Branko Stupar Paul A. Csiszar Shirley L. Morehead
Ruth P. Porter Constance Provencher Judith M. Iles 松重潤 中国新聞社
関千枝子 県立広島大学 丸山ゆか里 丸山眞男手帖の会 荒井明夫 朝日新聞社
竹崎嘉彦 四代目江戸家猫八 喜味家たまご 津田慎一 和光プロダクション 片岡恒子
相原昭夫 西本雅実 (順不同・敬称略)


生きる

-1945.8.6 その日からの私-