核実験の被害、放射能汚染に対して日本の科学者は、「死の灰」の分析、海洋汚染の調査、放射能雨の調査にあたりました。 「死の灰」の分析は東京大学をはじめとする5つの大学で行われ、20数種の核分裂生成物(放射性核種)が発見されました。 農林省水産庁は、1954(昭和29)年5月、海洋調査船俊鶻丸をビキニ海域へ派遣し、海水、空気、気流と海流の放射能を観測しました。調査の結果、ビキニ海域とその付近では予想をはるかに超える放射能汚染が観測されました。また、ビキニから150kmの海域では、プランクトンもマグロもすべてひどく汚染されていました。この結果から生物の体内に放射性物質が濃縮する危険、水爆による地球規模の汚染の危険が予測されました。 |
6●東京港を出航する俊鶻丸
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