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第1回 広島平和記念資料館展示検討会議要旨

1 日時
平成22年(2010年)8月12日(木)14:00~15:45

2 場所
平和記念資料館東館地下1階会議室(2)

3 出席委員(11名)
今中委員長、大井副委員長、水本副委員長、石丸委員、宇吹委員、大澤委員、神谷委員、静間委員、坪井委員、賴委員、リーパー委員

4 事務局(10名)
平和記念資料館 前田館長、杉浦副館長、山根副館長、大瀬戸主任、平田主査、落葉学芸員、和田主事
平和文化センター 三好総務課長
市平和推進課 澳被爆体験継承担当課長、井手口主任技師

5 議題等
(1) 委員長及び副委員長の指名
(2) 事業趣旨・設計内容・検討スケジュールの説明
(3) 展示基本設計の課題

6 公開、非公開の別
公開

7 傍聴者
報道機関9社ほか1名

8 会議資料名
第1回広島平和記念資料館展示検討会議資料次第
資料1 広島平和記念資料館展示検討会議委員名簿
資料2 広島平和記念資料館展示検討会議設置要綱
資料3 広島平和記念資料館展示基本設計の趣旨と設計内容
資料4 広島平和記念資料館展示基本設計スケジュール
資料5 展示基本設計完成までの流れ
資料6 展示基本設計の課題

※会議資料は、広島平和記念資料館学芸担当(広島市中区中島町1番2号:広島平和記
念資料館東館3階)でご覧いただけます。

9 会議の要旨

《開会》

《館長挨拶》

【委員自己紹介】

【議題(1) 委員長及び副委員長の指名】
設置要綱第5条第1項に基づき広島平和文化センター秋葉会長が委員長として今中委員を指名。
設置要綱第6条第1項に基づき今中委員長が副委員長として大井委員、水本委員を指名。

【議題(2) 事業趣旨・設計内容・検討スケジュールの説明】
【事務局】
展示基本設計の事業趣旨・設計内容・検討スケジュールについて、資料3~5により説明。


今中委員長
ただ今の「事業趣旨・設計内容・検討スケジュール」に関する事務局の説明に対して、御質問・御意見等あればお願いしたい。

石丸委員
平成5年の平和記念資料館東館改築時の展示説明文執筆者会議での方針や検討事項を今回の展示更新で改めて考えなくてもよいのか。また、その時の説明文の執筆者に現在展示の再検討を行っていることを伝えなくてもよいのか。

事務局
当然、今後、執筆者会議を立ち上げた時に過去の経験を踏まえて生かしていきたい。場合によっては、当時の執筆者にご意見を伺ったり、資料を参考にするなど考えていきたい。

石丸委員
この検討会議では実際の作業をするのではなく検討をするだけなのか。また、展示説明文はこの検討会議内ではなく、新たに会議を立ち上げてその会議内で作成するのか。

事務局
展示説明文は、基本計画の整備スケジュールにもあるように、平成24年度に展示説明文執筆者会議を設置し、その会議内で展示説明文を作成する予定である。今回の検討会議の委員の中からも執筆会議に入っていただくことを考えている。

石丸委員
新資料や情報の発掘、新しい展示技術を導入するかなどの展示の基本方針はどの段階で協議するのか。

今中委員長
今日の会議の後半で展示資料収集及び展示手法の課題については事務局から説明させていただくことになっている。

石丸委員から平成5年の展示説明文執筆者会議の検討事項を踏まえるべきではないかという御指摘に関しては、過去の経験を今回の展示更新に生かすということ、また、作業グループを設置して対応するということを事務局から確認した。

議題(3)の「展示基本設計の課題」ついての意見交換に入りたい。「展示基本設計の課題」ついて事務局から説明をお願いしたい。


【議題(3) 展示基本設計の課題】
【事務局】
展示基本設計の課題について、資料6により説明。

今中委員長
ただ今の「展示基本設計の課題」に関する事務局の説明に対して、御質問・御意見等あればお願いしたい。

水本委員
階段等を新たに設置することは構造上可能なのか。それとも建物は現行のままで検討するのか。

事務局
本館については現行のままで、検討したい。東館についても同様であるが、ソフトを考えた上で調整して施設面についても検討したい。

水本委員
観覧動線について。移動がエスカレーターという構造であれば、安全面から考えて問題がある。どこの動線からも階段を通じて外に出られるよう検討した方が良い。

今中委員長
1階から3階まで直通のエスカレーターであるため、問題があるのではないかという御指摘かと思う。

水本委員
唯一の移動通路で抜け道がないため、万が一の場合で避難をしなければならない際、来館者が大勢いれば安全面に問題が生じる。

事務局
可能性として、東館北側に階段があり、この活用も検討しなければならないと考える。

石丸委員
展示基本設計において、個々のテーマだけでなく、それよりも大きな被爆の実相、現在の核兵器の状況、来館者に優しい展示など、3本柱、5本柱となる基本方針を掲げることはできないか。

事務局
今回の展示基本設計で、観覧の動線を被爆の実相から始め、本館を人間の視点から展示することにしたことは大きな2本の柱である。加えて、観覧後の心情に配慮した場も1つの柱であると考える。


石丸委員
それより上のレベルの基本方針をたてることはできないか。

事務局
まとめの段階で考慮に入れたい。

石丸委員
細かい変更を意図しながら、設計変更に関しては、その時代に応じた展示を常に追求していくという方針をたてられないか。

今中委員長
今の石丸委員の御意見に対して他の委員から御意見があればお願したい。

大井委員
石丸委員の御指摘のあった展示設計の流れについては事務局からの説明で良いと考える。本館と東館の分け方、常設展示を補足する企画展示室の設置、観覧者に優しい、バリアフリーなど今日的な施設の基本レベルは当然盛り込まれていると考えている。ただ、基本設計のスケジュールが厳しすぎる点が最も気になる。展示全体の整合性を考えると、各ゾーンが展示全体の基本コンセプトに適合しているか各ゾーンごとに整理する細かい配慮が必要である。また、本館・東館の性格・伝え方、ひいては平和記念公園・資料館の在り方など全体図を意識して進めていくべきである。関係者が相互に頻繁に意見交換し、効果的に進めていかなければスケジュール通りに進めることは難しい。

今中委員長
全体との整合性はこの会議でも意識して進めていきたい。また、事務局案は、平成22年度に基本設計を完成させるということで、スケジュールが厳しいという感じがあるが、会議時間を30分延長したり、細かいところは、作業部会に委ねたりするなどの対応が考えられる。スケジュールについて事務局から何か御意見があれば伺いたい。

事務局
基本設計を今年度末に仕上げるということで、スケジュールの厳しさは認識している。場合によっては、専任スタッフの増員やこの会議以外に、直接事務局から委員の皆様を訪問し相談することも考えられる。平成22年度末にはある程度固めた展示基本設計を作成したいと考え、最終的な展示工事の設計は実施設計で行いたい。

坪井委員
施設の安全面について、階段やエスカレーターの配置、避難経路など消防関係者に相談したりしているのか。

今中委員長
これまで地震などによる大きな被害はなかったが、今後、大きな災害が来る可能性もある。安全面も考慮に入れて進めていきたい。

事務局
今後、基本設計・実施設計を進めていく上で消防や関係機関とも相談しながら進めていく予定である。

水本委員
今後は、基本計画をもとに話し合いが進んでいくが、新しい委員の方もいらっしゃるため、基本計画策定の際の基本方針等が再確認できる資料も別途盛り込んだ方が効率的に議論ができると考える。
今中委員長
委員からの御意見を受け止めて進めていきたい。新しい4人の委員の方には、時間がある時に基本計画の資料に目を通していただくようお願いしたい。

今中委員長
続いて次回の展示検討会議の議題「本館展示構成・展示資料の整理」について事務局から説明をお願いしたい。

【次回の展示検討会議の議題について】
【事務局】
次回の展示検討会議の議題である「本館展示構成・展示資料の整理」について説明。

今中委員長
「本館展示構成・展示資料の整理」について事務局から説明していただいた。あくまでもたたき台であるため、新提案があればお願いしたい。御質問・御意見があればお願いする。

水本委員
「展示手法の課題」として「遺影の活用」が提起されている。基本計画の会議ではこの項目は提起されていなかったと記憶しているが、どのような経緯で今回提起することとしたのか。

事務局
基本計画では提起していなかったが、具体的な基本設計を協議する上で展示手法として遺影を活用するかどうか課題であると考え、事務局で提起させていただいた。

水本委員
重要な課題は基本計画で網羅されている。遺影は国立原爆死没者追悼平和祈念館で収集しているため、役割を明確に分けた方が良いと個人的には考える。

静間委員
館の中心の展示となる本館を観覧する前に設置される導入展示は非常に重要であるのにもかかわらず、第5回の会議で検討されることになっている。検討の順序としては、都合が悪いのではないか。

今中委員長
基本計画の検討委員会で、導入展示については多様な意見が出、かなり深く議論を行った。導入展示について早く検討する方が良いと委員が賛同すれば、繰り上げて協議することも可能であるが、どうか。

大井委員
導入展示については、5回目ではなくもっと早い会議で検討するべきであると考える。今回の資料には本館のレイアウト及びコーナーの分量、例えば市民が描いた原爆の絵をどの程度展示できるかが示されておらず、テーマにそって1カ月でどこまで詰められるかスケジュールの面で懸念がある。本館の展示が整理されないままで、東館に進むことはできない。本館の展示を徹底的に考え、その後、導入展示を検討するのはどうだろうか。また、「本館ギャラリー」という用語は以前から使用していたか。展示内容を考えるとギャラリーという言葉を使うことは、そぐわない気がする。

事務局
従来の言い方をそのまま踏襲したものと思われる。用語については整理する。

今中委員長
導入展示の検討時期についてはどうか。

静間委員
導入展示の重要性を認めているのであれば後でも問題ない。

今中委員長
導入展示だけでかなり時間を割いて議論したため、その重要性は十分認識している。

静間委員
長崎原爆資料館における成功事例を広島でも取り入れる必要があると思う。例えば、子どもたちに配慮した場などの展示が長崎で成功した例があれば取り入れるべき。

事務局
長崎原爆資料館とは日頃から情報交換を行っている。長崎の反省点、当館の反省点も考慮に入れて考えていきたい。

静間委員
現行の東館1階からの導入部は長すぎると思う。今回の新たな導入展示の方が良いと考えている。

石丸委員
平成5年度の執筆者会議の際には立命館大学平和ミュージアム、ピースおおさかなど類似施設を訪問した。関心のある委員が訪問できるような機会があればよい。

今中委員長
導入展示について静間委員からの御指摘をどう考えるか。

大井委員
毎回の会議でも導入展示を検討する場を設け、5回目の会議で決めるというのはどうか。導入展示は資料館を見学する人が最初に見る展示であるため、内容・空間について配慮することが重要であると考える。

今中委員長
本館・東館をまとめてから導入展示の内容を決めるということも考えられる。

大井委員
東館・本館が各々の機能を十分に果たしていれば、展示面積の問題ではなく、導入展示は簡略的なもので十分となる。説明文が多すぎて、どの展示を見たらよいのか分からないというのも困る。全体の計画の中で常に導入展示を意識して進めていくのが良いと思う。

石丸委員
展示項目ごとの展示物の資料名、資料番号、分量、写真などを付したリストを作成していただくことは可能か。さらに収蔵資料のリストがあれば検討しやすい。

事務局
リストを作成することは予定している。

坪井委員
展示で全てを伝えることは難しい。展示を補完する説明者が必要である。魂の叫びには憎しみ、恨み、怒りも含まれる。それを支えに生きてきた被爆者もいる。感情を物で伝えるのは難しい。被爆者の感情を説明するのは、展示物よりも説明者にかかっていると思う。

今中委員長
石丸委員から新資料の発掘という話があったように、新たな資料の収集が必要であるため、資料収集は先行着手するべきだと思う。場合によっては、メディアを使って呼びかけることも必要である。

それでは、貴重な御意見ありがとうございました。追加で御意見があれば事務局へメールかファクスでも構わないので伝えてほしい。事務局から今後のスケジュールについて説明していただきたい。

【事務局】
今後のスケジュールを説明

《閉会》