ここから本文です。
3-1-2-1手袋
崇徳中学校1年生の浅野綜智さん(当時12歳)は、八丁堀の建物疎開作業現場で被爆しました。顔や手足に大火傷を負い、翌日、捜しに来た親戚の人に発見されました。救護にあたっていた軍医の手当てを受け、叔母の家に連れ帰られましたが、その日の夜遅く息を引き取りました。
8月14日の朝、愛媛県大三島の実家から父親と祖母が駆けつけた時は、既に遺骨となっていました。
この手袋は、被爆時に綜智さんが身に着けていたものです。
弟・純以さんのお話
(兄は)「6日の夜は寝たら死体と間違われて焼かれてしまうと思い、寝なかったんだ」と話しました。
叔母が「寝なかったのなら眠いでしょう。今日は早く寝なさい」と声をかけると、そこにいたみんなに「おやすみなさい」と言って眠り、そのまま息を引き取りました。
浅野綜智さん
浅野純以提供
常設展示/展示ゾーン・コーナー・項目一覧