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第8回 広島平和記念資料館展示検討会議要旨

1 日時
平成23年(2011年)11月8日(火)10:00~12:00

2 場所
広島国際会議場3階 研修室(3)

3 出席委員(10名)
今中委員長、大井副委員長、水本副委員長、石丸委員、宇吹委員、大澤委員、神谷委員、
静間委員、坪井委員、賴委員

4 事務局(9名)
平和記念資料館 前田館長、増田副館長、山根副館長、大瀬戸主任、落葉学芸員、福島学芸員
市平和推進課 石田被爆体験継承担当課長、井手口主任技師
広島平和文化センター総務課 三好課長

5 丹青社(5名)

6 議題等
議題1 「被爆の実相(本館)」について
議題2 「導入展示(東館)」について
議題3 「核兵器の危険性、広島の歩み(東館)」について
議題4 「上りエスカレーター」について

7 公開、非公開の別
公開

8 傍聴者
報道機関7社ほか1名

9 会議資料名
第8回広島平和記念資料館展示検討会議次第
「広島平和記念資料館展示基本設計業務」検討資料
「上りエスカレーター検討」

※会議資料は、広島平和記念資料館学芸担当(広島市中区中島町1番2号:広島平和記
念資料館東館3階)でご覧いただけます。

10 会議の要旨

《開会》

【議題1 「被爆の実相(本館)」について】

【丹青社】
「被爆の実相(本館)」について、第7回検討会議で比較検討された内容をより精査した案を説明。

今中委員長
丹青社の説明に対して、御質問・御意見等あればお願いしたい。

石丸委員
全体はまとまってきた感じがする。放射線については3.11以降、国民的に関心が高まっており、大災害を受けて、これまでと何ら変わらない展示ではなく、現代的課題に応えるようなものが示せないか。佐々木禎子さんを例として示すのは良いが、そこだけに注目を集めるというより、もっと色々な人がいたことを伝えるスタンスが必要ではないか。背後に多数の人の、多くのパターンの被害があったことを見せて欲しい。

坪井委員
莫大な被害者がおり、救護活動だけでは間に合わなかったことも伝えたい。限られた視点で伝えると、展示を見た人は「援助も相当あったのだな」と思ってしまう。実際の被害を受けた人にとっては、救護や看護は、被害を軽減したこととは関係がない。1週間も10日も経てば別だが、どこで救護活動を行っているか、その時は全く分からなかった。 
莫大な被害に対して、救護や看護は十分ではなかった。ここは上手く説明をしないと、来館者は救護が充実していたと勘違いするのではないか。

水本委員
3ページのケース展示かオープン展示かの検討は、A案のようにレイアウト変更に対応できるのは良い。
4ページでは、詳細解説パネルの前に人が溜まる可能性があり、文字を大きくするなどの配慮が必要だと思う。詳細解説パネルの箇所でも滞留が起きないようにしたい。
7ページの遺品解説は、日本語が大きく、英語が小さくなりがちである。見出しも英訳した方が良く、日英がなるべく対等になるように表示を検討して欲しい。
9ページでは原爆被害が無差別な被害であり、外国人も同じような被害例があれば取り上げるよう検討して欲しい。

坪井委員
今後、展示はできていくのだろうが、どのように着色していくかである。検討会議で全部は決めきれない。展示を設計する側にある程度任せ、問題があれば指摘するような進め方だと思う。そういう面も考えながら議論していってほしい。

神谷委員
随分わかりやすくなったのではないかと思う。8ページの後障害では、今被爆者の人々が抱えている問題があまり強く示されていない。資料館にも色々な研究施設の資料を探していただいているが、被爆の実相を伝える資料が弱い感じがする。石丸委員からも意見があったが、放射線の影響がもう少しわかるように展示した方が良い。東館にも学術的な資料を展示するが、分断してしまうと、一体的に後障害の全体像が伝わりにくい。ここはもっと工夫して欲しい。広島に
は放射線被害に関する専門機関が多数存在するので、専門家の英知を結集して情報をきちんと示す。被爆者の健康について正確な情報を世界に発信する場になればと思う。

静間委員
3ページは全部ケースに入れるより、できるだけ資料に近づいてみられるB案が良い。被爆した瓦の表面が溶けているところまで細かく見えるようにしたい。
4ページの解説案は、各々の展示資料に対してあまり細かい説明は要らないと思う。まとめて解説するパネルは必要である。5ページは、人の被害を伝える写真が観覧者に近い方が訴える力があると思う。放射線の展示は、目に見えないものにより被害がこうなった、というだけの説明になっているが、原爆と福島との違いもわかるように後障害との関連もあり、フォールアウトという物理的な側面もあった方が良い。

今中委員長
意見が分かれた3ページの展示ケースはA案・B案のどちらかを選択した方が良い。 
4ページの解説手法は下の案(A-2)、5ページの写真展示は下の案(A-2-イ)である。

水本委員
B案の方がよりリアルな展示で最初は良いと思っていたが、資料点数の変化やレイアウト変更にどの程度の制限が生じるか、お聞きしたい。それほど頻繁に更新しないのであれば、B案がいいと思う。

事務局
資料保存の観点から言うと、全体を一体型のケースで覆う方が大型資料を含めての保存が適正にできる。展示替えについては具体的なプランニングをしている段階ではないが、より数多くの資料を見ていただきたいという考えから、一定期間で展示更新したい。資料の大きさも異なるので、あらかじめケースの大きさが決まってしまうと展示資料が制約される難点がある。

大井委員
都市の壊滅と人の被害を一つにまとめ、今回は本館を「人間中心の展示」にする方向である。できればA案でまとまった見せ方ができると良い。ただし、集合展示ではあるが、資料を1点1点間近で見せた方がわかりやすいものについては、展示物と人との距離を検討して見せるのは可能であると思う。A案が本館のコンセプトに近い展示ができるので、B案の長所をA案に取り込むことで進めても良いのではないか。

今中委員長
大井委員の、A案ベースでB案の要素を取り入れるという意見はどうか。

大井委員
細かい展示手法については実施設計で検討可能である。A案を詰めていけばB案の要素を取り込める。

今中委員長
これまで展示替えについても大事だという意見が検討会議でも出されてきた。膨大な資料が館に保存されており、またリピーター対応も必要だと思う。B案のいいところを加えながら展示更新がしやすいA案ベースで詰めることで良いか。


【議題2 「導入展示(東館)」について】

【丹青社】
導入展示について、第7回検討会議で比較検討された内容をより精査した案を説明。

今中委員長
導入展示についてのご意見を賜りたい。

石丸委員
富士山の場合の演出はわかりやすい。観覧者に考えさせるところまでもっていく技術が難しいと思う。もっと良い方法はないだろうか。映像は重要な手段だが、訴える力が弱いというか、それで良いのかなと思ってしまう。

静間委員
11ページのA案・B案だが、A案の3面映像は多い。B案が良い。ホワイトパノラマに表示する内容は14ページの4つのシーンか。

丹青社
現状では4シーン程度を設定しているが、コンテンツの内容については今後も細かい検討が必要である。留意点は、導入展示での滞留時間を考えると1分程度の短いものになるかと考えている。

静間委員
スクリーン映像とパノラマ映像の内容が重複すると、パノラマ映像のイメージがなくなるのではないか。パノラマ映像では被害の大きさを感じられるようなものが良いと思う。

坪井委員
映像が多いほど、次は何が起こるかと思い、観覧者は立ち止まってしまう。B案は冒頭から人が立ち止まってしまうので賛成ではない。しかしA案も映像が多く、情報過多になって頭が混乱してしまうのではないか。映像を少なくしないといけない。導入部で滞留したら次に進めない。グラフィックを利用するB案でもまだ映像が多い。展示の中に上手に入れ込むことが必要である。

石丸委員
映像だと、資料館からのメッセージや設置目的の伝わり方が弱くなるのではないか。前面に出し最初に設置目的やメッセージなどを伝えてから導入することはできないか。

今中委員長
東館1Fにも、設置目的などの展示はできる。導入展示の空間の制約がある中で、展示の前に設置目的やメッセージを設置できるかである。

石丸委員
通り抜けながら見ても良いと言うことか。設置目的がわかるように、入館してから早めに展示してあった方が良い。

大澤委員
5分以内の導入展示は良いと思う。映像はさっと流れてしまうので、自分が見たいところがあっても止められない。B案の映像とグラフィックの組み合わせは良い。さっと見たい人は映像を見て、写真の意味を知りたい、しっかり見たい人には、出典資料はたくさんあるので、情報資料室に資料を置いておけば良いのではないか。出典資料も見ることができ、この後本館に行って展示も見ることができ、もっと詳しく知りたい人は現在開催しているような企画展で見てもら
うなどがある。そういう構成で良いのではないか。現在の展示は入館してすぐに5分程度の映像がある。いつも人が滞留しており、なかなかじっくりと見られない。そのため映像を上映すると5分くらいは滞留するイメージがある。そこはうまく対応して欲しい。

水本委員
設置目的、館からのメッセージは展示の一部と言うより、展示を見る前にあった方が良いのではないか。東館1Fでも、エスカレーターを上った空間でも良いが、導入展示の前に見せることもあるのではないか。

今中委員長
滞留の原因にならないか。

水本委員
文字の大きさ、文字量によると思う。メッセージを映像で展示すると言うより、館からのメッセージは展示の前段階にあった方が良い。A案で3つの映像を分けて示すと、3つの内容をうまく理解できるだろうか。各々の映像を散漫に受け取ると意味をなさないので、B案のように1つに絞った方が良いのではないか。戦前の広島は軍事機能をもち、陸軍の拠点であり、市内の1割は軍事施設で占められていた事実を冷静にコンパクトに伝えたい。アメリカでよく言われる原爆容認論として、広島は軍都だったから原爆が投下されたという見方があり、それに賛同することはないが、戦前の広島を、こんなに素晴らしい街だったと美化し過ぎるのも良くない。

大澤委員
戦前も冷静に伝えるべきだが、この資料館では原爆投下の被害の大きさを伝えたい。4シーンの画面は全部同じ上映時間ではなく、言いたいのは「廃虚のヒロシマ」の悲惨さなので、そのコンテンツを長くし、時間的にもメッセージを感じさせるのが良いと思う。

静間委員
水本委員の意見も大事である。戦前の広島は1シーンだけではなく、複数の写真を使ってはどうか。A案は映像が3面、B案は1面である。そのB案にしても、映像がまだ多いのではないかという意見もある。映像の所を写真にしても良いのではないかという考えである。映像を使わないというのはどうだろうか。

大井委員
11ページであるが、1階から3階へのエスカレーターがあり、上ってUターンする。この空間は何も決まっていない。1階も決まっていない。水本委員が言われたように、資料館のメッセージは3階のUターン空間のどこかで2~3行程度の短い文章で表現してはどうか。館の姿勢を、歩きながらまたはエスカレーターを上りながら読み、その後に導入の映像なりグラフィックなりを見るようにしないと、いきなり映像とグラフィックにそのメッセージを伝える効果を求めるのは難しい。冒頭のどこかにメッセージの言葉があり、映像、パノラマ展示がその言葉と繋がっていく仕組み、シナリオを作る。入り口からの空間はまったく手を付けておらず未消化である。導入展示のA・B案を決めても、入り口からの未消化の部分は残る。誘導空間の検討が必要である。平和公園から導入し、ざわつきから展示へと向かい、空間体験も変わる。導入展示の案も検討が必要だが、エスカレーターからUターン空間にかけての検討も必要。11ページでは、設置目的やメッセージの言葉はパノラマの背景にある。その場所よりも、エスカレーターで上っていく空間やUターン空間の中にメッセージがあるのが良いのではないか。

今中委員長
1階に設置するのとは意味合いが異なるのか。

大井委員
資料館の歴史についても説明が必要だと思うが、資料館の精神についても短い文章で観覧者は知りたいと思う。

今中委員長
本日欠席の委員から幾つかの意見が出ているので事務局から紹介をお願いしたい。

事務局
「ホワイトパノラマ模型の演出について、過去に映像会社が制作した映像や、NHKなどの番組映像を使っても良いのではないか。原爆の火球や爆風が表現できる演出ができれば良いのではないか。全般に関わることとして、来館者と展示物の距離が大きくなり、きれいに見え過ぎているのではないか。展示解説の文字は大きく読みやすくしてはどうか、英文が小さいので大きくできればと思う。」以上の意見が出ている。

今中委員長
過去の映像の利用は可能か。技術面や許諾は問題ないか。

丹青社
技術的には問題ない。許諾はこれから進めていくことになるが、利用は可能であろう。

事務局
技術的には可能でも、映像によっては利用できない場合も生じるので十分な精査が必要と思われる。

今中委員長
多くのご意見を頂いたが、全部を盛り込むとなると無理が生じると思われる。印象に残る導入部とし、「何もかも盛り込んだ」とならないよう、兼ね合いが必要。 A案・B案のどちらかに絞るということではなく、意見を踏まえて丹青社で検討し、次回に報告して欲しい。

石丸委員
1階に設置目的などを展開することを含めて検討するのか。

今中委員長
そうである。大井委員が言われたように、どの程度のメッセージとするかも検討が必要。


【議題3 「核兵器の危険性、広島の歩み(東館)」について】

【丹青社】
「核兵器の危険性、広島の歩み(東館)」の空間課題、展示のあり方、イメージについて
説明。

今中委員長
東館展示についてご意見を賜りたい。

静間委員
19ページの「原爆の開発から投下まで」は、マンハッタン計画ではウラニウム爆弾、プルトニウム爆弾の両方が開発された。現在の案ではプルトニウム爆弾には触れていない。長崎はプルトニウム爆弾であり、プルトニウム爆弾の開発についても触れて欲しい。 
20ページの平和の取組では、原爆ドームはこれまで何回も保存工事がされている。どういう視点で原爆ドームが保存されているかも入れて欲しい。

水本委員
18ページは、アテンションや詳細解説を分ける3層構造は良い。勉強したい人がリピーターになって詳細情報を学ぶことになると思う。 
19ページは、絶えずアップデートされる内容だと思う。それが可能であれば、絶えず変更できる展示を念頭に置く。原爆問題を含めて核の問題を掘り下げれば多数の課題がある。メインの課題についてアテンションで伝え、その後詳細を掘り下げられるような展示が良い。 
20ページの「平和への取組」では、戦後の平和運動はさまざまある。平和運動を中心にして、その中の1つに原爆ドーム保存などの具体的な運動がある。
ここはもう少し練った方が良いのではないか。導入展示では戦時下の広島をこと細かに説明するのではなく、ここの「ヒロシマの復興と支援」でも戦時下の広島が軍都だったと長々と取り上げる必要はないが、この資料館は世界中から見に来る人がいるので不用意な誤解を与えないようにしたい。核兵器の危険性を伝えたいが、そのメッセージが届きにくい人々もいる。原爆を開発した国や、戦争被害を受けた国の人の中には、原爆と戦争をリンクさせて見てしまう人もいる。館のメッセージは、核兵器の危険性を伝えることにあり、それをより伝わりやすくするために不用意な誤解は避けたい。戦争に繋がる部分はコンパクトで良く、例えば広島の戦前の地図1枚でも良いから示してはどうか。現在の展示でも広島の軍事施設の分布を展示している。そういうことを正確に伝えてはどうか。 
核開発では、シラードが核開発を促す手紙を書いたことや彼がユダヤ系であることを紹介したことがあったが、ユダヤ系の人から指摘が来たことがあった。
ユダヤ系だと紹介した理由は、ユダヤ系だからナチスドイツから迫害を受けて亡命し、ナチスドイツの脅威があったから核開発を促したという文脈であったが、ユダヤと原爆開発は無関係だということでその部分は削除された。そのように、色々なところまで世界の人々から見られる展示であるから、不用意な誤解は避けつつ展示する配慮が必要である。 
広島がどういう街であったか、終戦まで数万人のコリアンの人々がいたこと、戦後の在韓被爆者のことにも触れ、世界からの人々に対してそういう配慮をした方が良い。

神谷委員
19ページの人の被害は抽象化されており、わかりにくい。例4の情報は教科書に載っているので、ここの資料館で出さなくても良い。資料館では、実際の原爆被害者の健康に影響があり、こういう被害が起きているんだと前面に出さないと、教科書のような情報ではインパクトがない。水本委員が言われたように、「核の危険性」について、実際に被害を受けた状況を示して観覧者に開示することが、資料館の大きな目的だと思う。原爆被爆者の方々の放射線の健康影響をはっきり提示することが必要ではないか。そうすると、多数の資料があって何を選択するかという話になる。全てを網羅した教科書的な展示はなかなかできないだろう。やはり焦点を絞って何を訴えるか、何を持って帰ってもらうかを議論した方が良い。現在の案は羅列的で、色々な情報がたくさんありすぎる。
資料館に来られる人が知りたいのは、まずは原爆の実態だと思う。平和運動を知りたくて真っ先にここに来るということでは無いだろう。基本は、原爆の実態を全面的に展示して、そこからの復興や平和運動を知っていただくことではないか。

坪井委員
資料館で核の問題を全部わかってもらって、「はいどうぞ平和運動を頑張ってください」ではないだろう。情報の濃いところと薄いところがあっても良く、核兵器や原子爆弾の情報もさまざまあって(展示に)入れようとなるのだろうが、連鎖反応などの情報は要らないのではないか。これ以上の情報を知りたければ「当館の情報資料室へ来てください」で良い。今だから、これだけの資料がある。核兵器の被害は、特に医学面ではわからない部分が多い。それをわかったように「被害はこうです」と提示するのはおこがましい。現在においては、ここまでしかわかっていない、という部分はある。だから、この問題を勉強したい人はここだけではなく図書館にも行ってください、で良いのではないか。広島は核兵器の被害を受けた場で、展示についても核兵器について展示していくことで良いと思う。しかし、福島の原発を含めて「核」の問題を広く考えるためにはここだけではなく、学べる場がたくさんありますよ、と道を開いてあげないと。この館を見たら、すぐ平和運動ができますよ、というものではない。そこを念頭に入れて進めて欲しい。それでないと展示が難しくなり、相当なレベルの人しか分からない、そんな情報まで必要ないということになる。具体的に言えば、医学界の援助はたくさんあった。人の命の問題に関して医療も頑張ったという歴史がある。そういうことも少し展示する。ここの展示で全てが完結するのではない。

今中委員長
この議題についても、事務局に意見が届いている。

事務局
2点ある。19ページの「核兵器の危険性」の中で、核の冬の紹介が挙げられているが、核の冬によって世界がどのような状況になるかシミュレーションし、自然環境への影響について展示してはどうか。 
「原爆の開発から投下まで」で、「原子爆弾の開発」と「原爆投下への道」の項目を分けているが、開発から投下までは一連の流れであることから「原子爆弾の開発と投下」と一つにまとめても良いのではないか。

今中委員長
ここについてもさまざまな意見が出た。資料館の観覧者は多種多様で、色々な人が来館する。修学旅行生も多く、どこに焦点を絞るか難しい。また展示面積が減るので、詳しく知りたい人が満足する展示は難しいのではないかと思う。今日は考えられるテーマを羅列したがここからどのように絞っていくか。その点も含めて丹青社で再検討してもらいたい。


【議題4 「上りエスカレーター」について】

【事務局】
東館1階から3階までの上りエスカレーター設置の課題と、設置案4案について説明。

今中委員長
エスカレーターについてご意見があればお願いしたい。

石丸委員
先日、森美術館に行った。入り口のスペースや基本的な構造が資料館とは違うと思った。資料館の本館を活かそうとすると東館の構造は難しい。10~20年先に大改築するくらいの展望がいるのではないか。資料館の入り口の狭さ、入り方の難しさは、10~20年先に変えざるを得ないのではないかと思う。

今中委員長
A案とB案について市の技術担当者の意見はどうか。

事務局
エスカレーターの処理能力、滞留の度合い、故障時の対応などの検討事項がある。その整理がまだできていない状況である。そこを見極めての判断になる。

水本委員
A案の2列エスカレーターと、B案の階段とエスカレーターの並列案では、トータルの輸送力はB案の方が大きいと思う。
一般入館者と団体入館者の動線の交錯とは、階段とエスカレーターのことを指しているのか。

事務局
そうである。奥にエスカレーターがあるので、団体入館者が多数いる時に、一般入館者がそこを横切ってエスカレーターにアプローチしにくいという点を言っている。

今中委員長
本日この説明を受けたが、この場で結論は出すということになっている。

坪井委員
A案だと、エスカレーターの故障時に一切動かない。B案の方が、いざという時の動線があり、良い。元気のいい人は階段を使う。エスカレーターを2列にしても、急ぐ人のためにわざわざ片側を空けて乗っている。エスカレーターを1列にして、そんな余裕は持たせない方が良いのではないか。

今中委員長
A案もB案も階段はあるのか。

事務局
A案は事務用の階段を使う。階段はあるがエスカレーターから離れた位置という課題がある。B案はエスカレーターが1列のため、混雑してくると処理能力を超えてしまう。A案は大丈夫である。

大井委員
A案・B案と、石丸委員が言われたように1階が資料館の入り口としてどうかと思うような空間は、図面では展示室、企画展示、ミュージアムショップ等と書いてある。このあたりを含めて検討して、入り口にふさわしい空間にする必要がある。B案の階段併設については、途中で踊り場を取っているので、階段の方が動線が長くなっている。上ってからUターンをするのも異例である。建築と展示の調整が必要である。すっきりと上手くまとめたい。

大澤委員
大切なのは安全である。福岡の国際会議場では、エスカレーターの乗り方の注意書きに、次に乗る人は前の人と一段空けて乗ってくださいとしている。安全策ではないかと思う。

今中委員長
全体通して何か意見があればお願いしたい。言い漏らしたことがあれば、事務局までご連絡を頂きたい。

【事務局】
今後のスケジュールを説明

《閉会》